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食中毒として大きなウエイトを占めるヒスタミン中毒は、口や食道・胃・腸の粘膜で抗体が結合して、主に消化器系のアレルギー疾患を起こすが、この症状は普通の人(アレルギー体質でない人)でも、大量に取ることによって発生する。 これは、ヒスタミンだけでなはく、その他の《腐敗アミン類》(Agmatine,
Phosphorylcholine, Methylguanidineなど)
の協働作用によって起こると言われているが、国立予防衛生研究所の河端俊治博士らは、ヒスタミンの作用を相加する《サウリン》(Saurine)
によって、《アレルギー様食中毒》が起こることを明らかにした。 サウリンは《自律神経毒》で、酸や加熱に対して強く、水には溶けるが無水アルコールには溶けにくい。
全国的に見ても、毎年各地で発生するヒスタミンによる中毒例は、厚生省でも食品の中にヒスタミンや未知の毒性物質ができることにより、アレルギーのような症状を示す食中毒を《アレルギー様食中毒》と名付けて、中毒の範囲に含めることにした。
このようなことから、じん麻疹を主な症状とする《アレルギー様食中毒》を、《ヒスタミン中毒》と呼ぶことに問題はあるが、古くから用いられてきたことと、ヒスタミンが中毒物質の主要なものであることは間違いないので、ここではあえて 《ヒスタミン中毒》として記すことにした。
《ヒスタミン》(Histamine) は、各種の動植物に広く分布している有毒物質で、腐敗菌や腸内の細菌(Proteus
morganii) また酵素や酸などによって、タンパク質の分解産物である《ヒスチジン》(Histidine)
が腐敗発酵し、炭酸が離脱することによって形成される。
《ヒスタミン》は熱を加えてもその毒性は失われない。そのため、鮮度が悪くヒスタミンが形成されたものは、刺身や酢の物だけでなく、煮付や焼物に調理されても、また、干物やみそ漬け・ぬか漬け・缶詰などに加工されても、中毒事件は発生する。
このように、調理したり、加工してあるから安全であるという、従来の食中毒に対する概念では、ヒスタミン中毒は防止することは出来ないことに留意すべきである。
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