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  有毒、有害生物

  ビタミンA中毒

 

昔から、サメやマグロ・イシナギなどの大型魚の肝臓を食べると、中毒することが知られている。 これは動物の肝臓に含まれている 《ビタミンA》 が、過剰に体内に取り入れられたことによって起こる症状で、イシナギによるものが最も多い。 イシナギの肝臓は昔、ビタミン補給のための《肝油》の原料として利用されていた。しかし、ビタミンAが合成されるようになってからは、利用されなくなり、食用として市販され始めたことによって、中毒がおこるようになった。 そのため、1960年、厚生省は『食品衛生法』によって、イシナギの肝臓の販売を禁止した。

 

 ビタミンA 中毒 -----------------------

動物の肝臓に含まれている 《ビタミンA》 が、過剰に取り入れられることによって起こる症状は、頭痛皮膚が剥離することが大きな特徴である。 その他、発熱・吐気・嘔吐・顔面浮腫・下痢・腹痛・発疹などの症状も見られる。

イシナギは、水深400〜500メートルもの深海にすむハタの仲間で、北海道から南日本・朝鮮海域まで分布している。 幼魚のときは浅い海に生息しているが、成長するにつれて深い場所に移り、5〜6月頃に産卵する。

この頃のものを食べると、中毒すると言われているが、それは老成するにつれて、肝臓中のビタミンAの量が多くなるからである。 イシナギの肝臓には、50万〜150万単位のビタミンAを含んでいるので、昔は肝油の原料として利用されていた。

中毒症状は、ふつう食後30分〜1時間、遅いときには12時間もたってから、激しい頭痛が起こる。 嘔吐や発熱もあるが、これは早めに回復する。 そして、1〜6日後には顔の皮膚がむけ始め、20〜30日くらいのうちに、全身の皮膚が脱落する。 しかし、これによって死亡することは、ほとんどない。

 また、肝臓を食べたものは100パーセント中毒し、かなりの期間にわたって肝臓障害を訴える患者もいる。

イシナギ以外にもサワラ・マグロ・ブリ・カンパチ・サメ・アコウダイ・ハタハタなどの肝臓を食べることによって、中毒事件は発生している。

 

 ビタミンA 中毒の予防 -----------------------

サメやハタ・ブリ・カンパチ・マグロ・サワラなどの、大型魚の肝臓は食べない。特に老成魚の内臓は廃棄する。

深海魚の肝臓を食べない。 クジラやイルカの肝臓を食べない。

 

ビタミンA は、加熱しても変化しないので、料理しても中毒を防ぐことはできない。汁の場合も同じである。

 

一般に毒性をもつ魚では、肝臓にもっとも毒が蓄積されることに留意すること。

 

  特に有効的な治療法はない。症状に対しての手当ては、一般的な対処療法による。

 

 

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    ※ 治療・対処方法につきましては『有毒害生物大事典 動物編』に詳しく記載されています。

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